よくある、
シミが一瞬にして消える、
なんて経験はない。
シミが一瞬にして出来たわけじゃないから。
子供の時、自転車に乗れなかった。
乗りたいけど出来ない、と思っていた。
私は運動おんちだから無理。
自転車に乗る友達の後から走ってた。
強制的に特訓。
特訓は週末の夕方。
いつまでたっても乗れない。
恐くて仕方ない。
自転車に乗れた瞬間。
わかった!と体から言ってきた。
まっすぐにハンドル持ってもできない、走れない。
自転車にまたがったまま転倒は恐怖倍増。
手を離さないで!と必死に叫ぶ。
ミニ絶叫マシーン。
後ろから母の笑い声。
自立の瞬間。
恐怖の中に集中力が増していく。
危機管理、自動的に発動。
目標はスイスイ自転車をこぐ自分の姿。
友達と自転車で競ってる姿。
体と一体化したとき電気が走るような感覚の後、わかった!
と全身から感動の爽快感。
いつも人より遅かった。
できる子の背中を見てた。
だからか、大人は私がおとなしい子、内向的で消極的と判断した。
そうだった、すぐに結果を欲しがっても私にはもたらされない。
友達にみたいに飛ぶには、恐怖の壁を超えなきゃいけなかった。
成長の早い子はさわやかな子が多かった。
淡々としてて、迷いがなく見えて、笑っていた。
大人になってもそのスキルは同じ。
競争じゃなく、手本、目標、純粋に憧れ。
競争を悪だと言うのは大人になったから。