生ぬるい夏がおわる。
体温と同じ気温が外との境界線をなくす。
嫌いと思うことは、否定ではない。
好きより嫌いの感覚は鋭い。
好きはジワジワ来るもの。
後から思い出し笑いするようなもの。
嫌いの感覚は、目の前に刀があれば、下から切り上げれるくらいエネルギーがある。
嫌いの感覚に、敏感な自分にも慣れてくる人生ごろ。
まとわりつくコバエを払うくらい、一時的なもの。
グレーな頃を体験した。
理解までは及ばないが。
日が暮れ、虫の音が心地よくなる時間。
恐怖や不安を感じるときは、ワサビや辛子をつけ過ぎだと。
ツーンとする、涙が自然に出る時。
鉛の重しがあるが、重みよりひんやりと冷たい温度をより感じる。
ピタッと顔に近づけ金属臭を感じながら横になる。
いしよりも冷たい。
一歩先を意識して歩いても先へは進まない。
より、ゼロへ近づくイメージ。
海の底をイメージしたこともあったが、底に行きついてしまう。
見えない先。
イメージできない先。
ああ、分かった。
私に知らせてはいけない。
上りも下がりもしない。
風の境目を見た人はいるか?